「大切にしていたエルメスのバッグ。修理をお願いしに直営店へ行ったら、まさかの修理拒否…。どうして?もう直せないの?」
そんな経験をして、ショックと不安でいっぱいになっていませんか?愛用してきたエルメス製品の修理を断られてしまうと、本当にがっかりしますよね。でも、実はエルメスの直営店で修理を断られるケースは、決して珍しいことではないんです。
そして、最もお伝えしたいのは、たとえ直営店で断られたとしても、あなたの大切なエルメスを蘇らせる方法はちゃんとある、ということです。この記事では、なぜ修理が断られるのかという根本的な理由から、直営店と修理専門店のそれぞれの特徴、具体的な費用や期間の比較、さらには修理を依頼する前に知っておきたいチェックポイントまで、あなたの悩みを解決するための情報を徹底的に解説します。
この記事を最後まで読めば、「どうすればいいんだろう…」という漠然とした不安が、「こうすれば直せるんだ!」という具体的な希望に変わるはず。あなたの状況にぴったりの解決策が、きっと見つかりますよ。
- エルメス修理が断られる主な理由は「偽物」「他店修理歴」「部品の廃盤」の3つ。
- 直営店で断られても大丈夫!腕利きの「修理専門店」なら、解決できる可能性が高いです。
- 費用や期間、修理内容を比較して、直営店と専門店のどちらが最適か判断しましょう。
エルメス修理が断られる主な理由

まずは一番気になる「なぜ断られてしまったのか」という点から見ていきましょう。エルメスのスタッフさんは、必ずしも本当の理由をストレートに教えてくれるわけではありません。多くの場合、「弊社の基準に満たないため」といった、少し曖昧な表現で伝えられます。その言葉の裏には、主にこれからお話しするような理由が隠れていることが多いんです。
1. 偽物(コピー品)の可能性がある
これは最も基本的で、仕方のない理由かもしれません。エルメスは、自社で製造した真正な製品、つまり「本物」しか修理サービスを受け付けません。これはブランドの価値とクラフトマンシップを守るための、当然のポリシーですよね。並行輸入品や中古品、プレゼントで貰ったものなど、購入経路によっては知らず知らずのうちに偽物を手にしている可能性もゼロではないのが現実です。
もし「規定によりお受けできません」といった理由で修理を断られた場合、残念ながらその製品が偽物である可能性を少し疑ってみる必要もあるかもしれません。もちろん、他の理由も考えられますが、一つの可能性として心に留めておきましょう。
2. 修理対象外となる損傷や過去の改造
「ちょっとしたほつれだから」と、近所のリペアショップで一度でも手を入れてしまった経験はありませんか?実は、一度でもエルメス直営店以外の第三者によって修理やカスタム(改造)が加えられた製品は、その時点で「エルメスの純正品ではない」と見なされてしまいます。たとえ本物であっても、他社の部品が使われたり、独自の製法から外れた修理がされたりすると、ブランドの品質保証ができなくなるため、その後の公式サポートを断られてしまうのです。
また、事故などで製品の損傷があまりに激しく、原型を留めていないほど破損してしまっている場合も「修理不可能」と判断されることがあります。職人さんの腕をもってしても、元の美しい姿に戻すことが困難だと判断されてしまうケースです。
3. 希少素材や廃盤モデルで部品が入手できない場合
あなたのエルメスは、正真正銘の本物。そして、一度も他店で修理したことはない。それなのに断られてしまった…。そんな場合は、このケースに当てはまるかもしれません。それは、修理に必要なパーツや素材が、すでに製造終了している「廃盤」の状態であることです。
特に、何十年も前に作られたヴィンテージ品や、特殊な革や金具を使った限定モデルなどは、フランス本社の工房にすら交換用の部品が残っていないことがあります。部品がなければ、どんな優れた職人でも修理はできません。これも、修理を断らざるを得ない正当な理由の一つなのです。
直営店での修理とその特徴
それでは、基本となるエルメス直営店での修理について、もっと詳しく見ていきましょう。最高の品質と、何より「エルメスに修理してもらった」という安心感を最優先するなら、やはり第一の選択肢になります。
エルメス製品のお手入れとリペア | Hermès – エルメス-公式サイト
参考リンク:修理に必要なもの(ギャランティカード・保証書など)
「ギャランティカードをなくしてしまったから、修理は無理かも…」と心配しているあなた、ご安心ください。実は、エルメスの直営店へ修理を依頼する際に、絶対に必要になるのは「修理したい製品本体」だけなんです。箱や保存袋、そして保証書(ギャランティカード)がなくても、まったく問題ありません。
なぜなら、エルメスの製品には、製造された年やアトリエ、職人を示す「刻印」が必ずどこかに記されています。この刻印こそが、製品が本物であることの何よりの証明になるのです。もちろん、購入時のレシートやカードがあれば、よりスムーズに話が進むこともあるので、持っていくに越したことはありません。
修理期間と流れ
直営店での修理は、とても丁寧なプロセスで進められます。まず、全国のエルメスブティックに直接製品を持ち込みます。すると専門のスタッフが製品の状態を細かくチェックしながら、どこをどう直したいのか、あなたの希望を丁寧にヒアリングしてくれます。その内容に基づいて、修理にかかるおおよその料金と期間の見積もりが提示されます。その内容に納得できれば、正式に修理を依頼するという流れです。
気になる修理期間ですが、これは内容によって本当に様々です。簡単なクリーニングや磨き直しなど、日本国内で対応できる作業であれば3週間から数ヶ月程度で完了することが多いです。しかし、革の大規模な張り替えやパーツ交換など、フランス本国のアトリエに送る必要がある場合は、半年から1年以上かかることも珍しくありません。まさに、世界最高峰の職人技を待つ、贅沢な時間と言えるかもしれませんね。
財布やバッグの修理費用の目安
エルメスの直営店では、実は修理費用の一覧表といったものは公式に公開されていません。というのも、一つひとつの製品の状態や使われている素材、修理の範囲がすべて異なるため、料金も完全にケースバイケースになるからです。とはいえ、大まかな目安がないと不安ですよね。一般的な相場観として、以下を参考にしてみてください。ちなみに、エルメスは2025年にも価格改定を行っており、修理費用もその影響を受ける可能性があります。
修理内容 | 費用のおおよその目安 |
---|---|
バッグの全体的なメンテナンス・修理 | 100,000円前後~ |
財布の全体的なメンテナンス・修理 | 20,000円~30,000円前後~ |
簡単なクリーニング(お磨き) | 15,000円前後~ |
修理専門店を利用するという選択肢
さて、ここからが本題です。直営店で修理を断られてしまった場合や、「もっと早く、もっとリーズナブルに直したい!」という場合に、非常に心強い味方となってくれるのが、エルメスのような高級ブランドを専門に扱う「修理専門店」の存在です。
東京など主要都市のエルメス修理専門店
東京の銀座や表参道、大阪の心斎橋といった大都市圏を中心に、エルメスの修理実績が豊富な専門店が数多く存在します。例えば、メディアでも紹介されることのある「鞄色屋」や「リペアスタジオREFINE」などは、高い技術力で知られています。こうしたお店は、ただ修理するだけでなく、エルメスというブランドへの深い理解と敬意を持っているのが特徴です。最近では、店舗に行かなくても郵送や宅配便で全国から修理依頼を受け付けてくれるお店がほとんどなので、地方にお住まいの方でも気軽に相談できますよ。
専門店でできる修理と料金相場
専門店の最大の魅力は、その対応範囲の広さです。直営店では基本的に行わない「色補修(リカラー)」や、廃盤になった金具の代替パーツでの修理など、柔軟に対応してくれる場合があります。料金も、直営店に比べるとかなり良心的な価格設定になっていることが多いです。
修理内容 | 修理専門店の料金相場 |
---|---|
バッグの色褪せ・角スレ補修(リカラー) | 30,000円~50,000円 |
持ち手・ハンドルの交換(片方) | 20,000円~30,000円 |
メインファスナーの交換 | 15,000円~25,000円 |
バッグ全体のクリーニング | 10,000円~25,000円 |
財布の糸ほつれ再縫製 | 5,000円~10,000円 |
財布のファスナー交換 | 7,000円~15,000円 |
直営店との違い(メリット・デメリット)
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ここで、直営店と修理専門店の違いを整理してみましょう。どちらが良い・悪いということではなく、あなたの目的や状況に合わせて最適な方を選ぶことが何よりも大切です。
比較項目 | エルメス直営店 | 修理専門店 |
---|---|---|
メリット | ・純正パーツ使用の絶対的な安心感 ・ブランドの資産価値を維持できる ・仕上がりの品質が最高レベル | ・料金が直営店の3~7割程度と安い ・納期が数週間~1ヶ月半と早い傾向 ・断られた修理も対応できる可能性 |
デメリット | ・料金が高額になりがち ・納期が数ヶ月~1年以上と長い ・修理を断られることがある | ・純正パーツは使えない ・一度利用すると今後直営店で修理不可に ・お店によって技術力に差がある |
このように、それぞれに長所と短所があります。例えば、将来的に売却する可能性も考えているバーキンやケリーなら、資産価値を損なわないために高額でも直営店を選ぶ価値はあります。一方で、普段使いのガーデンパーティやエールバッグなら、早く安く直してくれる専門店のほうが現実的かもしれませんね。
見積もりを取る前に確認すべきポイント

さっそく修理の相談を!と行動する前に、少しだけ立ち止まって確認しておきたいポイントがあります。これをやっておくだけで、その後のやり取りがぐっとスムーズになりますよ。
修理の可否を事前にチェックする方法
まずは、お手元のエルメスをじっくりと観察してみましょう。特に、過去に他のお店で修理した箇所はないか、革が硬化してひび割れていないか、破れが広範囲に及んでいないかなどをチェックします。修理専門店に相談する際は、こうした気になる箇所の写真をスマホで何枚か撮っておくのがおすすめです。全体像、修理したい箇所のアップ、ブランドロゴの刻印など、複数の角度から撮影しておくと、お店側も状態を把握しやすくなります。
見積もり依頼の流れと注意点
直営店の場合は、お店に直接製品を持って行って、スタッフと対面で相談しながら見積もりを取るのが基本です。一方、修理専門店の多くは、公式ウェブサイトの見積もりフォームや、最近ではLINEの公式アカウントを使って気軽に相談できるシステムを導入しています。撮影しておいた写真を送れば、数日中に概算の見積もりと修理内容の提案が送られてくるでしょう。
ここで重要なのは、見積もりは複数の店舗で取ってみることです。お店によって得意な修理や料金体系は異なります。また、直営店でも見積もりは無料ですし、見積もり後にキャンセルしても料金はかからないので、まずは気軽に相談してみるのがおすすめです。A店とB店の提案を比較して、一番納得できるところにお願いするのが賢い選択です。
エルメス製品のクリーニングとメンテナンス
大きな破損はなくても、長年使っているとどうしても汚れや手垢が気になってきますよね。そんなときは、修理だけでなくクリーニングという選択肢もあります。製品を長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスはとても重要です。
クリーニング料金の目安
クリーニングも、修理と同様に直営店と専門店で依頼が可能です。料金もそれぞれ異なりますので、比較してみましょう。
クリーニング対象 | 直営店の料金目安 | 修理専門店の料金目安 |
---|---|---|
バッグ(革製品) | 15,000円~ | 15,000円~25,000円 |
バッグ(キャンバス地) | (要問合せ) | 15,000円~20,000円 |
財布 | 6,000円~10,000円程度 | 6,000円~11,000円 |
長持ちさせるための日々のケア方法
高価なメンテナンスに出さなくても、日々のちょっとした心掛けでエルメス製品の寿命は大きく変わります。まず、使い終わったら、必ず柔らかい乾いた布で表面のホコリや指紋を優しく拭き取ってあげましょう。そして保管する際は、形が崩れないように中に詰め物をし、購入時についてきた布袋に入れて、湿気の少ない風通しの良い場所に置くのが理想です。特に雨の日は要注意。もし濡れてしまったら、ゴシゴシこすらず、乾いた布で優しく押さえるように水分を拭き取ってくださいね。
FAQ|よくある質問
まとめ:エルメスの修理、断られても諦める必要はありません!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。エルメス製品の修理を直営店で断られてしまうと、本当にショックで「もうこのバッグは使えないのかな…」と落ち込んでしまいますよね。でも、この記事でお伝えしてきたように、それは決して終わりを意味するものではありません。
直営店で断られた理由を冷静に分析し、もしそれが「他店での修理歴」や「部品の廃盤」なのであれば、高い技術を持つ修理専門店が解決してくれる可能性は十分にあります。費用や期間、求める仕上がりのレベルなど、ご自身の希望を整理して、直営店と専門店の両方を視野に入れて検討することが大切です。
あなたの大切なエルメスには、たくさんの思い出が詰まっているはず。その輝きをもう一度取り戻す方法は、必ずあります。まずは一歩踏み出して、信頼できそうな修理専門店に、LINEやメールで写真付きの相談をしてみることから始めてみてはいかがでしょうか。